ちょい若おやじの映画と読書の記録

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映画レビュー#48 セッション [洋ドラマ]

2015.04.19 (Sun)
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[説明]
公開:2014年10月10日 *日本公開:2015年4月17日
上映時間:107分
原題:Whiplash
監督:デミアン・チャゼル Damien Chazelle
脚本:デミアン・チャゼル Damien Chazelle
出演:
マイルズ・テラー Miles Teller ― アンドリュー・ネイマン
J・K・シモンズ J. K. Simmons ― テレンス・フレッチャー
音楽:ジャスティン・ヒューウィッツ Justin Hurwitz

出典:wikipedia セッション , whiplash (2014 film)
日本版公式HP:映画『セッション』公式サイト(GAGA)

[あらまし]
全米一番、つまりは世界で一番と言われる音楽学院に通う19歳のアンドリュー。ドラム、ドラム、ドラムで生きてきた彼の夢はドラムで偉大な音楽家になること。ひそかに練習しているところを学院の教授であり、その学院一のバンドの指揮者であるフレッチャー教授に見られるが、その時はあっけない対応を取られる。しかし、その後フレッチャーから自身のバンドのドラムスとしてアンドリューは引き入れられる。フレッチャーのバンドは生徒たちが彼に怯えるような鬼のようなバンドであった。暴言でののしられ、譜面が飛んで来たり、ぶっとばされたり・・・

今年度のアカデミー賞5部門でノミネートされた作品。監督は撮影当時28歳。アカデミー賞で助演男優賞を受賞したフレッチャー役のJ・Kシモンズの圧巻の演技、楽器を中心としたカット、主人公アンドリューの血と汗の努力。
2人がそれぞれ目指すものとその結末は・・・
(文責・管理人)

[レビュー]
強烈で、圧巻で、戦々恐々とする映画だった・・・

今回のレビュー構成は、まだ公開されたばかりだということもあるので、

 ①全体的な感想
 ②劇中で使われていた曲
 ③ネタバレありの感想

の以上3点でやっていくこととする。

全体的な感想
昨夜のレイトショーで観てきた。
というのも、本当は『バードマン』を観に行く予定だったのだが、この『セッション』の予告編を見て急に、なぜか、こっちを観たいと思い、観てきた。
管理人は音楽に弱いし、本作にあるようなJAZZの曲も知らない状態だったのだが、なぜだか予告編を観ていると、『セッション』を観よう、という気持ちに駆られ、衝動的に観てきたというかんじである。
映画自体は時折、時間経過がわかりにくかったり、登場人物の心情がイマイチ掴めないところがあったように思うが、主人公アンドリューを演じたマイルズ・テラーがそのベニーフェイスにも関わらず、命がけのような動きを見せてくれたり、気持ちを素直にぶつけてきたりと迫力ある演技を楽しめたし、何よりJ・Kシモンズがそれはもうハンパない!
『JUNO』やら『サイダーハウスルール』やら何やらでしょっちゅう知ってはいたJ・Kシモンズだったが、彼がここまで鬼気迫る演技をするとは思ってもいなかった。
きっと、音楽経験がある人、とりわけドラム経験者は彼らの内にある心情や行動理由なども、自身の経験と照らしながら観ることができると思うので、その人たちの感想もぜひ聞いてみたいと思った。

管理人は、映画館にバイクで行っていたわけだが、帰りにエンジンを付けたときに、「あれ?エンジンの“音”って、映画のドラムみたい」と感じたし、トイレのトイレットペーパーホルダーのガラガラという“音”も映画のドラムの音に聞こえてきた・・・
今これを書くためにキーボードを打っている今も、その“音”がなぜかいつもよりリズミカルなような気さえする。

この映画は、観たらその圧倒的な“音”が日常の音を一気に“音楽”へ感じさせてくれるような、体中にリズムとテンポが刻まれるような感覚にさせてくれるものだったと思う。

GAGAが配給している映画は個人的にはアタリが多くて、今回もアタリ。
映画館で観た方がサウンドを楽しめるとは思うが、自宅にホームシアターやスピーカーを備えてあるならば、DVDレンタルでもこの映画を十分に楽しめるかもしれない。

劇中で使われていた曲
原題の “Whiplash” は劇中でバンドが演奏する曲であり、色々とキーとなる曲である。
同曲は、ハンク・レヴィ Hank Levy というアメリカンJAZZの作曲家が1973年に作曲したものである。
(出典:wikipedia Hank Levy)


youtubeより、どこの誰の演奏かはわからないが、参考として。

また、ラストシーンでのアンドリューからフレッチャーへのとある“行為”として印象的なのが、
“キャラバン Caravan”である。管理人は知らなかったが、JAZZミュージックとしては有名な曲であるようだ。


こちらもyoutubeより。

ネタバレありの感想
とにかく、2人の会話の中でも度々登場していた「チャーリー・パーカーがなぜ成功したのか」ということからはじめるべきであろう。
また、酒場で2人で会話していた時のフレッチャーの願いについては本音であるというように解釈した上で、考えてみたい。
フレッチャーにとっては、チャーリー・パーカーが演奏中にバンドメンバーからシンバルを投げつけられ、演奏を酷評されたことがきっかけとなって、猛特訓して成功したという話から、厳しく接することで、バンドメンバーの底を引き上げていく、引き出していくということに学院にいる間心身を注いできたと考えられる。
しかしながら、バンドメンバーは皆フレッチャーに怯えているものばかりで、這い上がっていこう、喰らいついていこう、この野郎みたいな生徒はいなかったように映った。音程がずれていると言われ、罵られ、追い出された生徒のように。
だからこそ、うつ病になって死んだ元教え子のように、黙々と練習する喰らいついてくる生徒に可能性を見出したのだろう。
ただ、その元教え子が自殺したように、計画的に罵り、厳しくやることの限界というものもあったはずだ。
それについてはアンドリューとフレッチャーの関係から見えてきたものである。

アンドリューもまた、フレッチャーに喰らいついていく野心家であったのは見て取れた。
親戚同士での食事の会話でもそうだし、恋人との別れの際に言っていた言葉からもそうだし。
ドラムのことしか考えていなくて、人のことも悪く言うし、あの甘い顔には似合わなさそうな態度で野心家なるものは示していたと思う。
フレッチャーは映画冒頭でアンドリューが黙々とやっていることに対してそっけない態度を見せたが、その態度こそがもうフレッチャーからアンドリューへの期待があったのだろう。
しかしながら、終盤にあった演奏会でのアンドリューの演奏(交通事故を起こして血みどろで演奏したやつ)で、アンドリューの退学は決まってしまう。その時点でフレッチャーにとってはアンドリューが自らの手を離れることになってしまうわけで、おそらくもうどうしたものかと悩む状況で、アンドリューが結果的にフレッチャーの体罰を学校側にチクってしまったせいで、学院を辞めることになる。
たぶん、もうフレッチャーも怒りだけであって、もうアンドリュー云々なんかではない状態で、酒場で再会したアンドリューに自分のバンドへの参加を依頼し、わざと本番で演奏するのとは違う“whiplash”をやると嘘をついて復讐しようとしたのだろう。この演奏で失敗するということはプロのスカウトの目に一生つくことになるため、もうドラムスとして成功することは不可能になるからである。
管理人は、もうこの段階ではフレッチャーには自分が言うように「生徒を押し上げよう」とか「チャーリー・パーカーのように」という想いはもうなかったと思う。
そんな中で、アンドリューからの逆襲があるのである。
一度は大恥をかいて舞台から去るアンドリューが戻ってきて、突然勝手にドラムを叩きだし、自ら合図を送ってバンドメンバーに“Caravan”を演奏させるのである。

あの時のフレッチャーの表情が最高であった。
「おい、アンドリュー何のつもりだ」
の時の表情は完全にあっけにとられた表情であり、彼の狙いとは大きく異なったはずだからである。
「チャーリー・パーカーのように」と言っても、それはやはりチャーリー・パーカーにおきた話であり、それをそのようにやったからといって、それは模倣にすぎない。必ず、袋小路があるはずだ。色々な背景、状況、心情が働いて、起きることであるはずである。
最後にアンドリューはまさに「アンドリューのように」みたく、オリジナリティのある成長を遂げたのだと思う。
意図しないところで起きた成長。
完全にアンドリューとフレッチャーの関係性の中で起きたことだったのである。
だからこそ、最後に2人が目を合わせたときのそれぞれの表情がとても素晴らしく映った。

おわりに
すごくよかったけど、高校時代までの自分のバスケ部経験も思い出していた。先生は本当に怖かったし、アンドリューみたく先生の首をしめたこともあったけど、一流にはなれなかったなあ。何をもって“一流”なのかという疑問を持つべきだろう、と映画を観ながら個人的にはアンドリューには問いかけていたが。
それと土曜日のレイトショーとはいえ、映画館がとんでもないくらい混雑していて、やたら若い衆、とくに男仲間が多かった。どうやら、『ドラゴンボール』の最新作を見に来ていたらしかった。本当にすごい人だかりだったが、『セッション』の鑑賞者は割と少なかったなあ・・・


次は『バードマン』を観に行こう。だってあのマイケル・キートンが元ヒーロー映画のヒーローを演じていて、しかもそのタイトルが「バードマン」ときたらもう、そのセンスに観に行かないとは言えないから。
『バットマン』は何度観たかわからないほど観たので。
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