ちょい若おやじの映画と読書の記録

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"Words can't describe how it feels flying through an aurora. I wouldn't even know where to begin..."

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映画レビュー#22 ストーカー(2002年) [洋サスペンス/ドラマ]

2014.08.31 (Sun)

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ロビン・ウィリアムズ

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[説明]
公開:2002年9月13日(アメリカ) *日本公開:2003年2月1日
上映時間:98分
原題:One Hour Photo
監督:マーク・ロマネク Mark Romanek
脚本:マーク・ロマネク Mark Romanek
出演:
ロビン・ウィリアムズ Robin Williams ― サイ・パリッシュ "Sy" Parrish
コニー・ニールセン Connie Nielsen ― ニーナ・ヨーキン Nina Yorkin
マイケル・ヴァルタン Michael Vartan ― ウィル・ヨーキン Will Yorkin
ディラン・スミス Dylan Smith ― ジェイク・ヨーキン Jake Yorkin (息子)
ゲイリー・コール Gary Cole ― ビル・オーウェンズ Bill Owens (店舗責任者)
エリク・ラ・サル Eriq La Salle ― ジェームズ刑事 Det. James Van Der Zee
クラーク・グレッグ Clark Gregg ― ポール刑事 Det. Paul Outerbridge
エリン・ダニエルズ Erin Daniels ― マヤ・バーソン Maya Burson (ウィル浮気相手)
音楽:ラインホルト・ハイル Reinhold Heil , ジョニー・クリメック Johnny Klimek
配給:フォックス・サーチライト・ピクチャーズ Fox Searchlight Pictures
出典:エンドクレジット、wikipedia ストーカー(2002年の映画) , One Hour Photo
日本版公式HP ストーカー (20世紀フォックス)
[あらまし]
大型スーパーにある写真現像店のパート従業員サイ。写真現像に対するこだわり、自身のプロ意識を強く持つ、身寄りのない孤独な初老の男性である。真っ白な背景に整然と並べられた商品、そんなアメリカ的な大型スーパーで、20年間現像をしてきた。「写真は時間を切り取る」「写真は自分がここに生きたという証」と、顧客たちの人生を垣間見ることで彼が抱いている写真に対する想い。家族写真、飼い猫の写真、自作ポルノ写真、保険屋の故障車の写真などなど、常連客の写真を現像し続けてきた。彼にとっては「大型スーパーのお客様」ではなく、「彼の常連客」という位置づけになっていた。
そんな常連客の中でも彼がとりわけ執着する家族がいた。会社社長の夫ウィル・ヨーキン、その妻ニーナ、10歳くらいの息子ジェイクの家族写真を10年以上現像してきた。幸せいっぱいの笑顔が切り取られた写真たち、サイは次第に家族の一員のような妄想を抱くようになっていった。サイはヨーキン一家の写真をこっそり1枚多く現像しては、自宅の壁に整然と貼り付けて、そんな妄想を孤独に育んでいた(?)。当然、その妄想が現実になるとは思っていない。サイの写真観「ここに生きたという証」にあるように、孤独な彼は自分の生きた証を認知してほしかっただけである。
しかしながら、こだわりの仕事の精神とは真っ向に反対したアメリカ型経営の店舗責任者のビルに、店の発注を改ざんしていること(こっそり1枚多く自分のために現像していたため)がバレ、クビを宣告されてしまう。
更に、途方に暮れるサイは、ヨーキン一家に抱いていた「幸せ像」の崩壊につながる1枚の写真を発見してしまう・・・。

故ロビン・ウィリアムズ演じる「悪役」の感情表現、そしてそれを監督マーク・ロマネクが音楽MV撮影で培った映像技術で補完する人物描写、背景描写。
ロビンが役者として演じてみたかったという「サイ」という人物とは一体???
(文責・管理人)

[レビュー]
ロビンの死に触発されて始まったロビン作品回顧シリーズ第4弾。
ちなみに、
第1弾「映画レビュー#13 フック
第2弾「映画レビュー#15 レナードの朝
第3弾「映画レビュー#16 ジャック


まだ、本作を観たことのない人が、このレビューを見ていて、今後観る予定がある人に1つだけ言っておきたいことがある。

本作の「ストーカー」は一般的な(?)ストーカーではない!

「一般的」というのが正しいかはわからないが、仮に、このタイトルから、「ストーカー=生活を覗く変質者」という認識を抱いて、そういった「ストーカー」観たさに本作を鑑賞するとしたら、退屈な映画になってしまうかもしれない。
まさに、数年前の管理人は、最初「狂気のストーカーをあの温かみのある演技で有名なロビンがするのか!」という興味から本作を鑑賞し、「あれ???」という感覚を抱いたのであった。
今でも思い出すのは、数年前、「大好きなロビンが“悪役”を演じる『ストーカー』という映画、観てみよう」こういった気持ちからビデオ屋さんでレンタルした記憶。
タイトルの文字通り、数年前の管理人は「狂気じみたストーカーという役をロビンがどう演じるのか」ということが気になってレンタルした記憶がある。
そんな映画ではない、というのが率直な感想。

従って、今回のレビュー構成は、

 ①ロビンの演じるサイという男、その心情の変化
 ②本作における「白」
 ③サイとは対極にある大型スーパーの描かれ方
 ④原題について

この4点を盛り込んだ形で全体的なレビュー構成をしたい。
この映画はミステリーやサスペンスといった「謎解き」は重きを置かれているわけではない。
従って、仮に本作未鑑賞で、今後本作を観る予定の人であっても、このレビューを先に読んでしまっても、さして問題はないだろう。

さて、それではレビューに入っていくこととする。

ロビン演じるサイについて
サイは、身寄りのない孤独な初老の男性である。
そして、彼は、「生の証」というものを他人の中に求めている。
それは、サイの思う「写真」というものが、

 時間を切り取るもの
 その人が、ここに生きた、という証


であることに由来している。
孤独であるがために、そして、現像屋として常連客のヨーキン一家の「幸せな瞬間」を写真を通して観ていくうちに、彼はヨーキン一家を近くで見守ってきたという妄想を抱く。

サイの心情の変化に注目してみる。
最初サイは、ヨーキン一家の依頼してくる写真はすべて「幸せな時間を切り取ったもの」だと思い込んでいた
だからこそ、ヨーキン一家の、特に息子のジェイクの成長の軌跡を見ていくうちに、自分が「おじ」になったような感覚になっていく。
また、そんな「おじ」のように、一歩家族の外から見守ってきたという自負を感じているために、逆に、自分の「生きた証」を見てもらいたい、と感じるようになる。
サイがヨーキン一家に気に入られようと、妻ニーナが読んでいる本と同じ本を目の前で読んでみたり、息子ジェイクが欲しがっていたエヴァンゲリオンの人形をプレゼントしようとしたり、夫ウィルに「あなたは本当にすばらしい家族に囲まれて幸せだ」と誉めてみたりと色々な工夫をするのである。
確かに、赤の他人で、写真の現像というプライバシー保護の責任感など考慮すると、いきすぎたストーカーかもしれない。しかし、あくまで、サイはその妄想を現実に変えようという意思はなかったように思えるし、その手段がないことはわかっていたように思える。
彼はただ、自分のことを見てほしかったのである。

そんなサイだからこそ、ウィルが不倫をしている写真を見てしまったことで、サイの心の拠り所「幸せなヨーキン一家」「そんな一家のおじという妄想」が崩れてしまうのである。それはつまり、サイの「生きた証」が失われてしまうのではないだろうか。そして彼がしまっていた憎悪や妬みという感情が、「ヨーキン一家を見守ってきたおじ」の責任感も相まって爆発したのではないだろうか。

ロビンはまさにはまり役であった。
ロビンに対して「温かい人物」というイメージを持っているなら尚更はまり役である。
1人で暮らすには大きな部屋で、ヨーキン一家の写真に囲まれながら、その写真を観て、微笑んだり、自分を家族の一員として妄想してみたりするシーンは、ロビンの持つ「温かさ」がマッチしている。
自分を見てほしい、と試行錯誤する寂しげな背中が際立っていた。
そんな人物だからこそ、不倫の発見がもたらすサイへの心的負担の深さが表現できていたのだと思う。
本作で描かれる「ストーカー」に対して「可哀想」とか「同情」といった感情を抱いた人は少なくないのではないだろうか???

理路整然とした背景たち
という色の使い方が絶妙であると感じた。
大型スーパーも無駄に白く、無駄に整頓されている。
白、何と怖い色だろうか!
白という色にはどんなイメージがあるだろうか?
清潔、天使、美しい、そんなイメージを持っていた。
しかし、本作の白から感じるのは、

無機質さ

であった。
無機質にまで整然とされた空間に、ぽつんとサイが置かれたときに、異常なほど孤独を感じた。
また、理路整然とされた空間の白だからこそ、1つ乱れると、異常なほどもろくも感じた。
特に、サイの夢の中で、サイの目から飛び出す血の赤さが、背景の無機質な白い空間によって、より鮮明に、より恐怖な色に感じた。

本作で使われる色調について意識しながら見てみるのは面白いかもしれない。
観客たちはどう思ったのだろうか???


アメリカ型大型スーパー
上の白で描かれた空間がこのスーパーである。
とにかく大きく、理路整然とした、白を基調とした内装になっている。
顧客からお金を得ることを第一に考える象徴であり、商品のやり取りを通して顧客との関係性が生じない空間になっている。サイとは真逆のような存在として描かれており、それがよりサイという人物を対照的に見やすくなっている。
こんな存在だからこそ、現像屋としてのサイも際立つし、サイの孤独さも際立っている。
監督インタビューによると、かなり神経質に、このスーパーの内装を真っ白にそろえたようだ。


原題"One Hour Photo"について
劇中で、サイがニーナから現像を頼まれたときに「1時間」で現像をすませるシーンが印象的であったが、大型スーパー内に付属して入っている、現像店のことを表しているように思う。
残念ながら、欧米の文化には疎いので、自信をもって断言できないが、おそらくこのような意味ではなかろうか。
この「1時間で現像された写真」に対して、サイの物語が描かれているのである。
また、日本でもあるが、早く現像する店というものは、「安かろう悪かろう」のイメージがある。少なくとも「早さがウリ」な印象を受ける。
大型スーパーの店内にある店であるから、尚更、サイの働くお店もそのようなイメージ。
客の写真などマジマジと見ないだろうな、客との関わり意識が弱そうな店だからこそ、対照的なサイが映えるのである。

例によって、邦題を誰が、どういう狙いでつけたのかはわからないし、その辺りに精通していないので、原題でなければダメだ、などとは言うつもりはない。
もしかしたら、「ストーカー」という文字列に反応してお金を落とした人が多くいるかもしれないし、それならば配給会社の狙い通りとも言える。
ただし、最初に述べたように、本作のストーカーは後をつけまわしたり、盗聴器をしかけたりするストーカーではないし、むしろ、ロビンがストーカーを演じているかではなく、ロビンの演じるサイの人物を考えながら観た方が面白いと思う。


おわりに
ああ、この映画のレビューを書くのは辛かった。
語彙力や表現力のなさを痛感したわけだが、上手く感情をアウトプットするのは難しい・・・。
ぜひ、ご覧になってください。
本作に対する感想、ロビンに対する感想などぜひ聞いてみたいところ。

とにかく、これまでのロビンではないようで、これまでのロビンだったからこそ演じられたような気がする。
そして、もっともっとロビンの演技を観たかった、と思わせてくれる映画であった。
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コメント

No title
おー、おもしろそうですねー。
観てみようと思います!
ご紹介、ありがとうこざいました。

★リンク等、オッケーですよ。
今後とも、どうぞよろしくです!
つかりこさん
お早いお返事ありがとうございます。

若輩の駄文だらけなブログですが、今後ともよろしくお願いします。

コメントありがとうございますm(__)m
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