ちょい若おやじの映画と読書の記録

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"Words can't describe how it feels flying through an aurora. I wouldn't even know where to begin..."

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映画レビュー#14 人のセックスを笑うな [邦ラブロマンス]

2014.08.15 (Fri)

人のセックスを笑うな [DVD]人のセックスを笑うな [DVD]
(2008/07/25)
永作博美、松山ケンイチ 他

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[説明]
公開:2008年1月19日(日本)
上映時間:137分
監督:井口奈己
脚本:本調有香、井口奈己
原作:山崎ナオコーラ『人のセックスを笑うな』(2004年、河出書房新社)
出演:
松山ケンイチ ― みるめ
永作博美 ― ユリ(本名?猪熊さゆり)
蒼井優 ― えんちゃん
忍成修吾 ― 堂本
温水洋一 ― 山田先生
あがた森魚(もりお) ― 猪熊さん
音楽:HAKASE-SUN
配給:東京テアトル
出典:wikipedia人のセックスを笑うな
[あらまし]
美大に通う仲良し3人組の、みるめ、堂本、えんちゃん。3人組で仲良しと言えども、どうやら、えんちゃんはみるめに好意があるようで、堂本はえんちゃんに好意があるような関係性である。3人は明け方、軽トラでどこからか帰宅している最中、独りとぼとぼと歩きさまよう女性ユリを車に乗せる。数日後(?)、いつものように大学構内で3人はぶらぶらとダベりなふがら、唯一、スモーカーである、みるめは、点かないライターに悪戦苦闘していると、1人の女性からライターを渡される。その女性は軽トラに乗せたユリであったが、ユリの方は気づくそぶりもない。その場を去ったユリであったが、みるめは、禁煙の表記も気にせずタバコをふかし、ライターをくれた上に、自分のことに気づいていない、ということもあってか、彼女を追いかける。彼女は「リトグラフ研究室」という研究室で黙々と作業をしていた。みるめの視線に気づいたユリは、気さくなふるまいで、みるめを部屋に招き入れる。みるめは、年上で、謎の美しい作業をしていて、美人で、気さくで、何か謎めいている女性である、ユリにほぼ一瞬で惹かれることとなる。えんちゃんが働いている、映画館(自主映画なども放映してそうな)で、みるめとユリはまたしても再会し、更にみるめはユリに何かを感じ、2人は接近するようになる。ユリは、ユリの同級生でみるめたちの通う美大の講師である山田先生の推薦で、講師として赴任してきたのであった。ユリに絵のモデルを頼まれたみるめは、ユリの住むアトリエに招かれ、そこで全裸のモデルをすることにもなるが、ユリの大胆な振る舞いなどもあり、更に惚れていく。そして、次に(?)ユリのアトリエを訪れた際に、2人は肉体関係を結ぶこととなった。
しかし、後に、ユリは一回り年上のカメラ修理工の猪熊さんと結婚していることがわかり、更に、みるめは、いわゆる「不倫」の状態に自分が陥っていることを感じ、理性でユリへの感情を抑え込もうとする。それでも感情には勝てないのか、みるめとユリは逢瀬を重ねるが、ある時、ふいにユリはみるめの前から姿を消す・・・。

どこか自主製作映画のような、ある意味坦々と、大学生の「日常」と「非日常」を描いた、井口奈己監督による、同名小説の実写化。
(文責・管理人)

[レビュー]
いやはや、困った。正直言って、率直に言って、「嫌いじゃない」映画である!
「嫌いになれない」映画なのである。
なぜこのような感想に至ったかを端的に言うと、管理人にとってはまだ早い映画だったかもしれないし、もしかしたら「男」である以上、一生「好きにはなれない」映画なのかもしれない。
だが、しかし、本作を観終わった時にはどこか幸福感に包まれていたこともまた事実なのである。

管理人ちょい若おやじの中に眠る「女子高生、女子大生精神」が解放されてしまったのかもしれない。
ただ、それでもおそらく本作を語りつくすにはまだ早計である。
なぜならば、ここに「おばちゃん精神」が解放されなかったからである。
おそらく、本作を観る「おばちゃん」の昔の心を懐かしむような精神は解放されなかった。

とにもかくにも、これらの比喩が適切かはわからないが、管理人にとっては、このレビューを書く段階において整理しきれていない感情たちが渦巻いており、そしてそれができる日がいつ来るのか皆目見当もつかないのが正直である。
だから、本作は管理人にとって「嫌いじゃない」映画であると現段階では言うにとどめておきたい。

また、映画としての細かなカメラワークの技術的なレビューや映像美やそのセンスについては、語るには自分が力不足であると感じ得ないので、あまりここでは述べないことにしたいが、心の琴線に触れた部分を演出したのはおそらくこれらの要素であり、それを語らずには本作の心の整理とはならないだろう。


従って、今回は、本作全体の映像や井口監督のセンスの何が管理人の心の琴線に触れたのか、また「女子高生、女子大生精神」を解放させられたのかについて整理していきたい。そして、本作の登場人物たちについて整理しつつ、誰に自分を投影させていたのかを考えてみたい。


[あらまし]にも書いたことだが、本作からは「自主製作映画」のような「ぴあフィルムフェスティバル」のような空気感を感じた。というか、「アマチュア」という要素を感じた。そして、その「アマチュア」感がまた本作の良さを引き立てたのではないだろうか?決して「アマチュアがプロの下」という認識を持っているわけではない、「アマチュア」感が、独特の間や縦横無尽に動き回らないカメラワーク、盛り上がりのない「日常」を照らしてくれているような気がする。おそらく、この辺が1つ心の琴線に触れた要素であろう。
定点カメラによる風景の変わり映えのなさ、「あまりにもそれカット長すぎだろ」から生まれる独特の間や俳優たちのアドリブ(?)など、本作の良さを際立たせているのではないだろうか。

ちょっと管理人には細かな女性心理は掴むことは未だ叶っていないので、もしかしたら本作の軸ではないかもしれないが、管理人は本作から「日常と非日常」というものを感じ取った。
主人公みるめにとって美大や仲良し3人組、祖父と暮らす家、田舎で何もない地元は「さえない」日常の1コマとして描かれている。そして、謎めいていて、年上で、美人で、同時にかわいらしい(永作博美サマサマである)ユリとの関係やユリが自分の「ものさし」では測りえない所に非日常を感じ取った。
そして、「日常」や「非日常」という言葉は、より区別された物事としての認識の方が一般的なように(?)感じるのだが、本作においては必ずしもそうではなかったりもするような気がする。
それらを区別する「ものさし」はあくまで人それぞれなのである。
例えば、ユリがえんちゃんを誘って2人でお茶をするシーンにその一部を感じた。
ユリの、

 だって触りたかったんだもん

というセリフと、えんちゃんの、

 それは無理ですよ

というセリフなんかは、完全に対照的であると同時に、もしかしたら、「この2人はさほど違いがないのでは?」とも感じさせられた。心のままに「日常」の中に「非日常」を取りこむユリとそれができないえんちゃん。この違いは大きいのかもしれないが、それぞれのみるめに対する感情に違いはない。そこにどちらが「優位」や「真実の愛」なんかはない。

そして極めつけは、タイトルの「セックス」のシーンは所謂「濡れ場」では表現されない所が心の琴線を揺らしまくったのであった。濡れ場なしでも、みるめの童貞っぽさ、へたくそさ、そしておそらく、ユリがリードしていたのが感じられるやりとりがある。
それは、みるめとユリが初めてセックスをした後の会話にある。ユリの、

 背中痛くなかった?

このセリフ1つで勝手に上のことを想像したのである。
ベッドや布団のない部屋で背中が痛くなるのは、もう女性が上のプレイスタイルしか想像できなかった。
結局、みるめの「おどおど感」、ユリの「奔放さ」みたいなものを伝える手段としてセリフのセンスで巧みに表現しているのだと思う。
男としては「永作博美の濡れ場観たかったのに!」と感じる一方で、「タイトルにあって劇中で直接表現されないなんて素敵だわ」と強く感じてもいる。
この辺りが、管理人の言うところの「女子高生、女子大生精神」なのである。


長くなったので、登場人物については簡潔に。
俳優さんたちそれぞれがいい味だしていると感じずにはいられない。
特に、蒼井優ちゃんや忍成修吾が素晴らしい。
単純に主役2人に対して、シーンが割かれているわけでもないのに、蒼井優ちゃんの「揺れる想い」(byZARD)や、更に出番が少ないにも関わらず忍成修吾の「君が好きだと叫びたい」(byBAAD)の感じがひしひしと伝わってくるのはすごい。

ホテルで酔いつぶれたみるめを蒼井優ちゃん扮するえんちゃんが悩みながら、彼にキスをしようとするシーンにいたっては、完全に「行け、がんばれ~!優ちゃん」なんて独りでつぶやいていた。
勝手に優ちゃんに自分を投影させていた。
この辺に「女子高生、女子大生」精神を感じた、なんて言うと本物の女子たちに怒られてしまいそうなものである。


最初に述べたように、いまだ心の整理のつかない作品であり、今回は特に無茶苦茶な駄文になってしまった。
いつも以上に最後までお付き合いいただいた方すみません・・・。

それでも、本作はやっぱり、結局、おススメ。
最早「好き」な映画と言ってもいいのでしょうね・・・。
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